樹木に囲まれた、広大な敷地。
見上げた先には、焼け崩れ落ちた、屋敷の無残な姿が野晒しにされていた。
アスランは、騎乗したジャスティスの背、自分の前にカガリを乗せ、もとは自分の
住まいであった、それを見遣った。
ここには、戻ってはこれた。
だが、戻ってきて… なにかの宛があるわけではない。
正直、自分にはなにも残されてなどいない。
この先、どうすればいいのか、針路も決まっていない、今。
途方に暮れている、というのが内心だった。
「カガリ…」
「ん?」
無垢な恋人の、金の瞳がアスランの顔を見上げた。
「本当に、このまま、俺についてくるつもりか?」
「他に、私に選択肢などない。アスランがまた旅にでるというなら、着いていくまでだ。
それに、もうこれ以上、お前と離れ離れになるなんて、…嫌だ。」
彼女の言葉は、アスランを喜ばせるだけだった。
苦笑を浮かべ、アスランはカガリの額に唇をひとつ落とす。
デュランダルを倒し、目的は全て達することが出来た。
ずっと、自分たちについてきてくれていたニコルには、用意できるだけの金子を与え、
暇をだした。
別れる間際の、少年の寂しげな瞳が忘れられない。
なにも云わず、見送っていた、従者の少年。
耽る思いは、郷愁にも似ていた。
荒れ果てた、焼け跡の敷地に、一陣の風が吹いた。
刹那。
掛けられた、声に驚愕の色を宿した瞳で振り返る。
「アスラン!?」
「…イザーク?」
「貴様ッ!今まで何処に行ってッ!」
乗馬していた馬を飛び降り、イザークと呼ばれた青年は、アスランのもとに駆け寄ってくる。
白を基調とした、騎士装束の青年。
黒と白。
あまりにも対照的な、姿態のふたり。
アスランも、愛馬から降り、駆け寄ってきた銀髪の青年を見遣る。
アスランの顔には、苦笑を含んだ笑みが宿り、懐かしげに目を細め、かつての親友を迎えた。
イザークは、止まることを知らないように、次から次へと、アスランに文句を浴びせる。
相変わらずの様相。
だが、その口調も、妙な擽ったさしかアスランには感じられなかった。
昔は、口煩いと思っていた、親友の言葉も、寧ろ心地良く聞こえる。
ぐっと、イザークは、アスランの胸元の服を両手で握り、俯むいた。
「馬鹿者が… 随分、探したんだぞ。」
「知っている」
アスランは、愛馬に騎乗したままのカガリの顔を見遣る。
鷹の姿だったとき、彼女は見ていた光景を事細かにアスランに教えていた。
「心配かけたな、イザーク」
素直な心情で、アスランは謝罪の言葉を紡ぐ。
身体を離し、イザークは、彼らしい横柄な態度で、アスランに言葉する。
「貴族階級の身分を持つ者が、なんだ!そのみすぼらしい格好はッ!」
飛び出した罵倒に、アスランは面食らう。
視線を落とし、自分の姿を確認するように見遣る、アスランを見て、イザークは顎を勺って合図を促す。
長い間、旅をしていた。
汚れれば、ニコルが洗濯をし、服が解れれば、修復をしてくれはしていたが…。
それでも、所々、よれた生地はどうしようもない。
「俺の別邸が近くにある。ついて来い。」
さっさと、自分が騎乗してきた馬の処に戻り、イザークは先陣を切って、歩を進めだす。
アスランとカガリは、互いの顔を見合わせると、くすりと、一笑した。
導かれるまま、イザークの騎馬を、アスランは追った。
案内された、イザークの私邸は、こじんまりとした造りで、静かな環境を保っている場所だった。
「ここは、俺が偶に休息のために使う屋敷だ。滅多に来ることがないが、ここを提供するから、
ふたりで身体を休めるといい」
深い森林に覆われ、まるで隠れ家のような佇まいの、小さな屋敷。
なかに招き入れられる前、ふたりは僅かに逡巡する。
「遠慮は無用だ。好きに使ってくれて構わない。必要なものがあれば用意をするから
云ってくれ」
まだ、目の前のふたりを問い詰める時期ではない。
聞きたいことは山ほどあったが、追求を敢えて避け、イザークは休息をとることを進言した。
云うことだけ言い残し、イザークは私邸を後にする。
「三日経ったら、また来る」
それだけを言い残し、アスランとカガリを置いて、さっさと行ってしまう。
暫し、呆然とし、次に襲ってきたのは、堪らないほどの嬉しさと、笑い。
イザーク一流の、彼らしい気遣いを感じ、ふたりは屋敷の扉を潜った。
室内を見回して、小さく感嘆の息を吐く。
どんなに、小さな持ち屋敷であろうとも、やはり、貴族の別邸だ。
さり気無く飾られている調度品は、素晴らしいものばかりである。
「どうする?アスラン」
カガリは、仄かな戸惑いを見せ、隣に居る恋人の顔を伺う。
「遠慮するな、と云われたんだ。ここは甘えさせてもらうとしよう」
微笑み、アスランは、カガリの顔を見遣った。
イザークが、ふたりに与えてくれた時間は、三日。
その間、ふたりは今まで叶えられなかった逢瀬に身を焦がした。
柔らかい、褥。
裸で共に迎えられる、朝。
なにもかもが、夢のような日々だった。
設えられていたクローゼットから、着替えをだし、身に着ければ、今までのなりは一変する。
貴族身分。
アスランは、勿論、カガリも彼に劣ることのない、身分の姫君なのだ。
アスランの両親に掛けられた、謂れのない罪は、アスランが有していた爵位を奪い、
なにもかも消え去っていた。
だが、約束通り、三日後に再び訪れたイザークから齎された、吉報。
イザークは、自国の国王から直に、もともとあったザラ家の財、領地、そして、公爵としての
身分をアスランに戻すよう、直談をしていたのだ。
『罪状』など始めから存在していない。
全ては、デュランダルの画策に陥っただけのこと。
これは、然るべき処置としての当然の結果だった。
アスランたちが、行方知れずになっている期間、イザークは、アスランの身の潔白となる
証拠を求め、奔走していた。
あまりにも、早い処遇に、逆にアスランが驚く。
だが、イザークが漏らした言葉に全て合点がいった。
自国の国王は、まだ即位して間もない。
年若く、若年ながら、その手腕は素晴らしい才に溢れていた。
未来の明るい展望に、側近たちは、安堵し、皆一丸となって国王を支えようと、声をあげた。
が、宮殿内に設けられている、礼拝堂にデュランダルと篭るようになってから、俄かに様子が
変動したのだと云う。
政にあれほど関心を寄せ、精力的に改革を推進していたはずの王が、幾日も寝室から
でて来ず、半病人の様で、虚ろな視線になっていったのだという。
そして、どうしたわけか、司教の身分で政には参加しえない地位であったデュランダルを
特別に取り立て、優遇するようになった。
周りに侍る重鎮たちは、当然いぶかしんだが、国王には逆らえるわけもなく、皆が貝のように
口を閉じ、静観するしかない状態になっていった。
加えて、同時多発する、臣下たちの不振死。
原因のわからない、不明な事項に、国が揺れていたというのだ。
それを聞いて、アスランは、思い当たる節を、イザークに話す。
当然、自分たちの身の上に起こっていた話も重ね、イザークを驚愕させた。
神事に厚い国王は、礼拝に臨む際、ひとりになることを望んだ。
おそらく、デュランダルと共に篭った礼拝堂で、国王は強い催眠暗示を受けていたに違いない。
そして、司教をアスランが討ったことによって、かけられていた暗示が解けたのだと、
推考していいのだろう。
裁可の、即決。
異常なまでに早いアスランへの国王の判断が下りたのは、王が正気に戻ったという、証拠。
全ての、成り行きに納得を得、イザークは呻って応えるしか出来なかった。
「お前の無実、デュランダルの所業、粗方の資料は揃っている。詰めまであと一歩なんだが
決定打がない。」
イザークは、客間の応接セットのソファに座り、腕を組んだ。
「なら、デュランダルが居た、砦を強制捜査すればいい。証人も幾人かは残っているはずだ。」
アスランは、平静な顔でイザークに告する。
「わかった、陛下の許可をできるだけ早くいただけるよう、尽力してみよう」
頷き、イザークは、アスランに告げた。
アスランがデュランダルを討ち倒し、砦にどのくらいの証人たちが残っているかは定かではない。
沈んだ船から鼠が逃げ出すのと同様、残った兵士たちは、身の保身を図り逃げ出してる可能性が高い。
だが、アスランは去り際に兵士たちに云い残した言葉を、イザークに嘆願する。
証言に協力した者には、寛大な処置をして欲しいと。
それを受諾し、イザークは再び、頷いた。
「ところで、イザーク?」
「なんだ?」
「今更なんだが、何故、お前は無事だったんだ?」
妙なアスランの質問の矛先に、イザークは小さく嘆息した。
次々と起こっていた、王宮に仕官していた重鎮たちの、死。
危機感がまったくなかったと云えば、それは嘘になる。
イザークは、自分が常に感じていた、奇妙な感覚を素直に吐露する。
「お前たちの行方を捜している間中、いつも奇異な視線を感じていたよ」
視線…?
多分、それは間違いなく、様子を水晶玉で伺っていたミーアのものであろう。
万が一、捜査ないし、その手のものがデュランダルに延びた場合、命を奪われる危険がイザークにもあった。
突然死を遂げた、国の重鎮たちのように。
「魔女が来たんだ、俺の処にな」
云いながら、イザークは自分の右手の甲をアスランたちに見せた。
中指に嵌っている指輪には、イザークの瞳を写しとったかのような、真っ青な玉石が輝いていた。
そして、それを支えるリングの周りに刻まれた、呪符。
ラクスが、アスランの剣に刻んだ、あの文字とまったく同じものがあった。
「不思議に、この指輪をしてから、視線をまったく感じなくなってな。捜査の方もスムーズで
俺自身が驚いたさ。俺の処に来た魔女は、まだ修行の身の上だから、発揮する力が弱く、俺ひとりを
守るのが精一杯だとも云っていたな。」
アスランは、長ソファに座っていた、隣に座する恋人の顔を見遣る。
イザークが語った、魔女。
それは、間違いなく西の森の魔女の仲間であることは直ぐにわかった。
「暫くは、混乱もするかもしれんが、陛下の御身体ももとに戻りつつある。政に復帰されるのも
時間の問題だと思う」
イザークの言に、アスランは頷く。
良かった。
本当に、本心からそう思える出来事だった。
それから、何ヶ月か経った、ある日のこと。
アスランは、いつも通り、カガリを自分の前に乗せ、愛馬の歩を進めていた。
彼のあとからついてくる馬車の御者を務めるニコルが、手綱を握っている。
結局、ニコルはまた戻って来た。
ふたりに見切りをつけられても、行く宛も、頼るものもない。
だから、また仕えたいのだと云って。
アスランが向かった先。
それは、焼け落ちた、自分の屋敷跡だった。
全てが焼け落ちた、屋敷だったが、基礎は辛くも残っていた。
辿り着いた現場では、幾人もの作業員が、復興工事の真っ最中。
アスランが、場に着いた途端、喜びの声があがる。
「公爵様!」
「奥方様!」
作業員たちは、口々に、アスランとカガリのことを、そう呼んだ。
「皆、ご苦労だな。まかないを用意してきた。手を休めて、休憩をとってくれ」
自分の後ろに控えた馬車に視線を配れば、それを合図にニコルが御者台から飛び降り、
忙しく準備へと身を走らせる。
「ニコル、俺とカガリは少し領地の見回りをしてくるから、あとを頼んだぞ」
主の言伝に、緑の髪の少年は笑んで、ふたりを見送った。
愛馬を、緩い速度で走らせ、湖に辿り着く。
そこは、かつて、ふたりが身を変容させ、刹那の逢瀬に、嘆き、悲しんだ場所だった。
湖を一望できるほとりまでくると、カガリは小さく笑う。
「皆、気が早いな?」
「え?」
彼女の言葉の意味が汲み取れず、アスランは小さく首を傾げる。
「奥方様って、さっき私のこと、言っていた」
「間違ってはいないだろう?」
「だって、正式に式を挙げるのは、一ヶ月後だぞ?」
今の屋敷が完成するのには、まだ時間が掛かる。
その間の仮宿として、ふたりはイザークの厚意で、彼の別邸に住まっていた。
「俺の奥方様って、呼ばれるのは嫌?」
「まさか!唯、ちょっとこそばゆいだけだ」
「じゃあ、早く慣れて欲しいな」
そっと、後ろからカガリの頬に唇を寄せ触れさせ、アスランは言葉を紡ぐ。
頬に受けた接吻だけでは、満足行かず、カガリはアスランの方に顔を向ける。
「…唇がいい」
彼女の要求に優しく笑んで、アスランはカガリの唇を深く塞いだ。
甘い声を漏らし、唇を離してから、カガリは幸せそうに微笑んで、アスランの胸に顔を寄せた。
「アスラン?」
「ん?」
「ニコルのことなんだけど…」
彼女の口から零れた従者の少年の名に、アスランは瞳を開いた。
「私たちが正式に夫婦になったら、ニコルを私たちの養子に迎えたいと思っているんだが」
黙って、自分の胸元から聞こえる、彼女の声にアスランは耳を傾ける。
「あのまま、従者としておくには、あのこの資質は勿体無く思うんだ。しかるべき教育と教養を
身に着けさせてあげれば、きっと国の礎になるような人間に成長するだろう。だから…」
アスランを見上げた、金の瞳に、彼は優しく笑んだ。
「反対なんてするわけがない。そのことは俺も考えていたことだ。時期を見計らって、
カガリに云うつもりだったんだ。」
「本当に!?」
頷くアスランに、カガリは微笑み返す。
「それとだな!もうひとつ、進言がある」
カガリは、追従するように言葉を付け足した。
「もう、ひとつ?」
小首を傾げ、アスランはカガリの顔を見遣った。
「いつまで、この真っ黒々の服でいる気だ!?」
「えっ!?」
まったく、共通しない話題に、アスランは目を瞬かせる。
服のことなんて、気にしたこともなかった。
それに、長くこの格好でいたせいか、正直馴染んでしまった、ということもあった。
ここ最近、なんだか自分の姿に対する評価が厳しいような気がするのは、気のせいだろうか。
自分を見下ろした、アスランの視線に、カガリはくすくす笑う。
「新居が完成したら、一番始めに呼ぶのは、仕立て屋だな」
「…仕立て屋」
ふ〜ん、とさも興味なさそうに、アスランは空を仰ぐ。
「色は、…赤とか、どうかな?」
「赤!?」
驚いて、アスランは、奇異な声をあげた。
「似合うと思うけど?」
「…そう、…かな?」
視線は明後日、アスランは複雑な表情しか浮かべられず、最後は苦笑するしかなかった。
そんな話題のなかで、湖のほとりの彼方にふたりが視界に捉えた、旅人姿の青年の姿に、
互いに顔を見合わせる。
こんな、辺境の地を訪ねるとは、なんと物好きな。
ふたりで思ったことは、まずそのことだった。
近ずき、微笑みを湛え、茶色の髪の青年が、乗馬した葦毛の馬のうえからふたりに声を掛ける。
「こんにちわ。」
あまりにも親しげな、その雰囲気に、ふたりは反動的に返事を返す。
「会うのは、二度目だね?」
『は?』
相対した、青年の零した台詞に、見事にハモリ、アスランとカガリは揃って首を傾げる。
青年は、空を仰ぎながら、握っていた手綱を放し、ぽん!と返した左手の裏に右手の拳を軽く
打ち付けた。
「あ!この姿じゃわからないか〜」
のんびりとした声音で呟いた、茶髪の青年の台詞は、益々ふたりを困惑させる。
完全に、わけがわからない、という表情を浮かべている、アスランたちを見遣って、青年はひとの
良さそうな微笑みを漏らすだけ。
自分を指差し、彼は言う。
「僕は、キラ。ふたりで、ラクスの森を尋ねてきたとき、案内した鹿。」
『鹿ッ!?』
仰天した、ふたりの声に、キラと自分を紹介した青年は、にこにこ笑うだけ。
「ラクスのお使いを頼まれるときは、いつもあの姿なんだ。普段は、こっち。これが本当の僕」
そういえば、符合する点は確かにあった。
なにより、特徴を持った、紫水晶の眼が、その証に見える。
あそこは魔女が住まう森なのだ。
変化の術を、人に行使するなど、ラクスにとっては造作ないことだろうことは容易に想像がつく。
キラは、自分の馬から下りると、それに倣い、アスランたちも馬を下りた。
「今日は、ラクスから預かってきたものを届けに来たんだ。」
「ラクスから?」
「うん、まずはこれ」
そう云って、キラは腰に携えていた皮製のポーチから小さな皮の袋を取り出しアスランに渡した。
「開けてみて」
促され、言われるまま、手のうえに袋を傾けると、なかから転がり出てでたのは、紅玉の雫石。
「これは?」
アスランは、視線を紅玉に落としながら、キラに尋ねる。
「守り石なんだって。ふたりにいつか御子が産まれたら、その石を身に着けさせて下さいって、
ラクスから伝言された。守護してくれる、強力な呪符を込めたからって。」
「…子供」
まだ、正式に夫婦の誓いをしたわけでもないのに、西の魔女の気の早い贈り物にふたりは頬を染める。
「あと、もうひとつ」
今度は、乗馬していた馬の背の荷物袋を漁り、キラは今度はカガリに取り出したものを渡した。
「これも、ラクスから」
キラから渡された、もうひとつのプレゼント。
それは、一株の苗。
「鈴蘭の苗。ちょっと育てるのは難しいけど、上手く花を咲かせてあげてくださいって。
花言葉は、《幸せが訪れる》って云ってた。ずっと、長く、呪に縛られていたふたりへの、
贈り物だそうだよ?」
笑んで、説明を施すキラの顔を見遣り、アスランとカガリは互いの顔を見合わせ、微笑みを浮かべた。
「ありがとう。大事に育てる。ラクスに礼を言っておいてくれ」
贈り物を届けに来た、西の魔女の使いは、用を足し終えたとばかりに、自分の馬に跨った。
「じゃあ、おふたりとも、お幸せに。」
去って行く青年の姿を、ふたりはいつまでも見送っていた。
たくさん、自分たちが今まで出来なかったことを、叶えよう。
西の森の、魔女の小屋で、アスランは、そうカガリに云った。
その言葉を違える気はない。
そっと、自分の隣で佇む、彼女の肩に、逞しい片腕が廻される。
引き寄せられ、カガリは華奢な身体をアスランに寄せる。
ゆっくりと、色を橙に染める山肌を見、ふたりは幸せそうに微笑んだ。
◆◆ 終 ◆◆
■■あとがき■■
久しぶりの、纏まった形での更新です。
しかも、連載形式。これも始めてのことです。
そして、初トライのファンタジー。この話をどう受け止めていただけるか、
正直内心ばくばくしております。;;
時代考証の時期は、中世ヨーロッパが舞台です。
中世と云えば、やはり魔女裁判などを含む暗黒の時代といわれて
いますが、この時代は、そんななかでも、騎士や歴史に残るお姫様などが
多く輩出されている時代でもあり、私自身も大変好きな時代であります。
手掛けられた自分としても、とてもわくわくしながら書き進める内容になり
今現在とても満足いたしています。況して、一番贔屓にしているアスランの
騎士姿、お姫様なカガリを書けて、望外至極。なにより話に花を添えていただいた
絵師、パルビンコ様にも深く感謝の意を捧げたいと思います。
ベースになっているのは、かなり昔の映画が地盤です。「レディホーク」という洋画で、
作中にも登場しているシーンがいくつかあります。暁の瞬間の、ふたりの逢瀬のシーンは
映画のなかでも特に一番好きなところで、非常に美しいです。
今回の話を読んで、興味抱かれましたら、ぜひレンタルででも見て
みてください。ツ〇ヤなら、無料で借りれるかもしんない。;;
なんせ、20年前以上の作品なんで。
今回は大変光栄なことに、私が好きな絵描きさんのひとりである、
「A×C love nest 」のパルビンコ様に多大なご協力いただき(ホントは、無理云って
我侭ぶっこいただけ。;;)素敵な挿絵を入れていただけました。
素敵絵にマッチした話に少しでもなっていれば幸いです。
パルビンコ様には改めてここで感謝の意を!そんな、パルビンコ様の
素敵サイトは、↓下記からどうぞ!!
※追記にて、↓挿絵担当、パルビンコ様よりありがたくもコメントを
頂けましたので合わせて掲載させていただきます。
今回、この素敵な小説の挿絵をさせていただきました「A×C love nest」のパルビンコです。
神原様より挿絵のお話を頂いてから半年以上かかって、やっと全部描きおわることが出来ました。
神原様のこの小説の続きを早く読みたいと思っていた方々には本当に長い間お待たせして
申し訳ありませんでした。鈍足な私を気長に、そして優しく見守ってくださった神原様には本当に
感謝でいっぱいです。
絵に関しましては、素敵な小説に伴わない駄絵ばかりなのですが、今回描かせて頂いた絵等は、
普段自分がサイトにアップしているイラストに比べるとかなり時間をかけて頑張って描いたものばかりです。
まぁ時間をかけても良いものが出来るとは限りませんが、いい加減な私にしては丁寧に仕上げた方だと思います。(笑)
また今回は動物や(鷹、馬、狼)、初めて描くSEEDのキャラも多々あり(ミーア、デュランダル、レイ)、案外それらを
描くことが楽しかったです。
神原様には本当に良い体験をさせてもらったと思っています。
コラボって楽しいものですね。また機会があればよろしくお願いしますね、神原様。w
ありがとうございました。 2010.07.15
◆◆↑上記コメントへの、神原よりの返信 ◆◆
先のコメントにも、書いた通り、今回の取り組みにあたり、感謝の言葉が重複して
しまうかもしれませんが、幾度お礼の言葉を申し上げても、し尽くせないほどの
感激をパルビンコ様には与えていただきました。
やはり、なにに措いても、「文字」という媒体であるが故、小説ほど表現に力量を問われる
ジャンルはないと思います。まあ、自分はまだまだ未熟なので、そんなエラソーなことは
全然云えませんが。 今回、パルビンコ様のご厚意に甘え、拙宅でのアップ作品の
なかでは絵のボリューム度は半端ではありません。文字に加え、絵という形での
素晴らしいサポートのおかげで、自分でもびっくりするぐらいの、すごい出来に
なったと自負しております。そして、なによりも私自身が意図するイメージを寸分
違わず、表現してくださった、パルビンコ様の技術にも、唯々感謝の念しか浮かんで
きません。 この場を借り、再度御礼申し上げます。
こちらこそ、こんな夢のようなタッグが組め、望外の喜び。
ええ、ええ!そりゃ、もう!また一緒にお手合わせいただければ、こちらこそ
ぜひ!と声を大にして云いたいです。
長い期間に渡り、大変ご迷惑もおかけいたしました。色々と注文も煩くて、かえって
申し訳ないくらいででした。;; こちらこそ、本当にありがとうございました!
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