無限13

そう言いながら、彼女の着ているタンクトップの胸元の生地に、右手の人差し指を引っ掛け
軽く引っ張り覗き込む。
フェリスはその手の甲を軽くひっぱたくと、
「もう、いい加減にしてよ! 少しは場所考えて! 全く貴方ったら所構わずなのね!
その節操のなさには呆れるわ」
彼女の非難の言葉が、シュラを直撃しても彼は気にした様子も見せず彼女を伺いみた。
「その節操のない俺に、<もっと、やって~>ってHの時言うの誰さ」
くすくす笑いながら言うシュラに、フェリスは赤面すると怒りを露にする。
「誰が、<もっと、やってよ!> 」
羞恥心を隠す為に、フェリスは否定の言葉を紡ぐ。
「最近、やっと慣れてきたみたいだから、感じるだろ?・・・俺に抱かれると。」
彼の的を得た言葉に、フェリスは口を噤む。確かに彼と身体の関係を結んでから、今まで
然程の期間を置いてなかった彼女は最近の自分の身体の変化に戸惑いを覚えていた矢先
だったのだ。詰まるところ、シュラがフェリスにとっての操を捧げた初めての男、であるが故に。
赤面して、彼女は彼の腕から逃れようと、身を捩った。
それを許さず、シュラは彼女の顎に手を添えると、強く自分の方に向かせ、彼女の唇を求めて
きた。強引な口付けはやがて、妥協と甘受に変わっていく。
彼女は彼を受け入れる意思表示を示すのと同時に、その身体は草地へと倒れ込んでいた。
冷え切っていた身体は、忽ち熱を帯び、堪らないまでの鼓動の高まりを齎す。
角度を何度も変え、浅い口付けと、深い口付けを交互に交わしながら、シュラは彼女を翻弄して
いく。女性に関してはそれなりの経験を積んできたシュラにとって、彼女をその気にさせる事など
簡単な事であった。
僅かに唇を離し、シュラは彼女に囁く。
「・・・しよう・・・。」
「・・・ここじゃ、ダメ・・・」
僅かな彼女の抵抗も、あっさり崩されていく。
彼の唇が彼女の顎のラインを辿り、首筋に滑り落ちてくる頃には、フェリスの身体からは抵抗の
意思はなくなっていた。唯、彼とひとつになりたい、その想いだけに突き動かされ、彼女は彼に身体
を開いていく。
彼女の唇からは絶えず、熱いため息が漏れ、切ないくらいの甘い声が彼の名を呼ぶ。
彼女の着ていたタンクトップを捲り上げ、シュラがその彼女の豊かな乳房に唇を這わせる頃には、
その感覚は悦楽の波となって彼女を包んでいた。