ふたりは茂みから立ち上がり、草地の道端へと出る。
「フェリスぅ〜 続き、帰ったらイイだろ?」
歩きながら、甘えた声で彼女に後ろから抱きついていくシュラに、
フェリスは羞恥心と訳の解らない複雑な心境のまま、赤面してシュラに怒鳴る。
「何が、続きよ! そっちが勝手に発情した後始末、何で私がしなくちゃ
いけないのよ!!」
荒く言葉を紡ぐ彼女に、シュラは後ろから絡みついたまま、彼女のその頬にキスをする。
「何、怒ってるんだよ。」
「・・・だから、嫌だって言ったのに。」
肌に纏わり付く衣を摘み、フェリスはぼやく。
「んじゃ、今度は外で発情しないようにきょうつける。」
このひとに何言っても無駄ね、と彼女が諦めのため息を付くころには、シュラの猫なで声は
最高潮に達していた。
「帰ったらお風呂入ろう・・・」
と呟く彼女に、同調してシュラも台詞を合わす。
「んじゃ、俺も一緒に入る〜ぅ」
シュラが子供の様な口調で、言葉を紡ぐのに、フェリスは呆れと諦めのため息を漏らした。
その彼女の首筋に廻されていた、彼の腕をピシャンと軽く彼女は叩き、
「もう、外では嫌よ。」
と、彼に釘を差す。
「じゃあ、部屋ならいきなり襲ってもOKなんだな?」
彼の要求の激しさに、フェリスは更に深くため息を付く。
陽射しは変わらず、強く彼らを照らし続ける。
さわっ、と吹き抜けるそよ風がふたりを包み込んだ・・・。
・・・・FIN。
<今回のこの小説は一部、次回予定している個人誌の内容を含んだ構成に
なっております。(^-^ ) 興味持たれた方は問い合わせてやってください。>